リフォームコラム

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防災のためにリフォームで出来ること② ~震災後の在宅避難に向けた対策について~

震災後は、『在宅避難』が基本。 

震災後、自治体に指定された避難所生活というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、あくまで避難所は、被災して自宅での生活が困難な人々の為に開設される場所です。
特に都心部の場合、家屋倒壊のリスクがない時には、「在宅避難」が基本になります。
 
防災の対策として、命を守る対策については考えたり、対策が出来ていても、避難生活における2次災害に向けた備えが出来ていない方は多くいらっしゃるかと思います。

本コラムでは、災害のうち、被災後の在宅避難における対策についてまとめた内容と、より安全な在宅避難生活の為にリフォームが出来ることをご紹介させて頂きます。
*より詳しい情報に関しては、情報リンク先をご確認ください。

◆『在宅避難訓練』のススメ。

電気ガス水道が当たり前に使える時代。ライフラインが1日使えなかったことは日常で経験することはほとんどないかと思います。
「自宅で、もしライフラインが一切使えないとしたら」を1日体験してみると、災害時の対策も想像しやすくなるかもしれません。

大災害発生時、人命救助が優先され、72時間(3日間)は生存者の救助が優先されます。
その為、物資が届き配給が本格化するのは、3日目以降であり、最低でも1人3日以上の備えが必要と言われています。

備えについても、食料や水の備蓄をしてばっちり!という方も多いかもしれませんが、実は被災後、備蓄について対策が出来ていないことが多いのが、トイレ、お風呂、エアコンの問題です。

◆震災後にはトイレが使えない?!~震災後の出来ないことチェック~

災害が一旦落ち着いた後もライフラインは止まっています。
内閣府により、『首都直下型地震後、電気6日、上水道30日、ガス55日という復旧目標』があるように、住む場所によっては復旧までかなりの期間を要する可能性もあります。
栄養面や衛生面、安全な生活環境維持をする為に、必要最低限な備えを考えてみてはいかがでしょうか。

(1)トイレは使えない!と考える



断水した場合でも、「バケツで便器に水を流せば洗浄は出来る」、ということを知っている方は多いかと思います。
実は、流すことは可能ですが、「トイレが使えること」を確認するまでは行ってはいけません。

下水管が破損している場合、水が排水されない為、トイレが使えません。
戸建て住宅の場合は徐々に水が流れにくくなってくることで判明します。
一方、集合住宅の場合は、縦系統の排水管がつながっている為、特に上階にお住まいの場合、実は流れたように見えても、1階の部屋で下水があふれてしまっているという可能性があります。

その為、建物全体での排水管使用可否の確認が取れるまではトイレは使用しないことが原則となります。

衛生面で最も重要になるトイレの確保。下記のような対応が考えられます。
(1)携帯トイレ
(2)簡易トイレの利用
(3)マンホールトイレ
(4)仮設トイレの利用

*避難所などでのトイレに関しては、数に限りがあることと、避難をする近隣住人の方の多くが利用することから、すぐに利用出来ない心配や衛生面の懸念もある為、自宅で衛生的にトイレが出来る環境を保つための備蓄として、携帯トイレや簡易トイレの準備をしておくことが備えが重要になります。
また、実際に震災を受けて初めて使用するのではなく、事前に使い方を知るために、試しに使ってみることも大切な備えになります。

【参考】
災害時のトイレどうする?(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/common/001180224.pdf

(2)キッチンは使えない!と考える

食事に関しても1日3食3日間分を最低限必要な食料と考えて、家族全員分と考えると、かなりの量になるかと思います。
断水した場合、蛇口をひねれば出てきた水は出てきません。とにかく重要なのは『飲料水』の確保。水は1人1日3リットル必要と言われています。
かなりの量に感じますが、あくまで飲んだり、料理に入れる為の水であり、食器洗いの為の水は含んでいません。
その為、節水可能な保存用食材や調理方法について知ることも重要な備えにつながります。

◆ローリングストックについて
災害時向けに保存用食材は、普段確認せずしまっている為、気づいたら賞味期限が切れていたという経験もあるかと思います。
定期的に消費して、食べた分だけ買い足すという仕組みにすることで、普段食べ慣れない保存食を調理する経験が出来たり、
賞味期限の比較的短い食材も非常食として活用していくことも出来ます。

◆ポリ袋調理(パッククッキング)について
炊飯や煮込みなどの調理を、湯せんで行う方法です。
ポリ袋で調理を行うことで、調理中に水分を飛ばさないようにしたり、調理器具や食器の洗い物を減らすことが出来ます。
衛生的な調理環境、衛生的な調理用水を利用出来ない可能性があるため、ポリ袋活用の調理方法が役立つ可能性があります。

「節水」「衛生面」を配慮した安心した食事、加熱を行うことでより食事のバリエーションを増やすことで、より充実した食事を摂ることが出来るようになります。

(3)お風呂や洗面所、洗濯機は使えない!と考える

身体を清潔に保つ、お風呂はもちろん、洗面所や洗濯機も利用出来なくなる可能性があります。

トイレや食事と同様に、いかに節水をして、衛生面を保つか考えた対策や備えを行うことが大切になります。

(4)エアコンや扇風機は使えない!と考える

健康的な生活の為に重要なのが、室内温度管理。
特に、真夏に災害が発生した場合、猛暑の中、停電でエアコンが使えなくなる可能性もあります。

うちわや乾電池式の扇風機などで暑さをしのぐこと、非常用の電源を利用してエアコンを運転するなどの方法が考えられます。
熱中症など、命の危険にも関わる2次災害を防ぐため、対策を検討することが重要となります。

【参考】
ローリングストックについて知りたい方へ ~企業リンク~(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/network/rolling.html

家庭備蓄・パッククッキング
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1609/spe1_02.html

パッククッキング(魚沼市)
https://www.shokumachi-uonuma.jp/wp-content/uploads/2016/04/packcooking.pdf

トクする!防災
https://tokusuru-bosai.jp/

◆在宅避難の為のリフォームについて ~2次被災を防ぐために出来ること~

震災後、ライフラインが使えないことを想定して、予め備えをする必要性があります。
特に在宅避難の為のリフォーム対策についてこちらではご紹介させて頂きます。

(1)キッチンリフォーム

在宅避難の為に必要な、備蓄や調理器具などを守るため、収納スペースを確保する為にもキッチンリフォームを行うことが重要です。
普段から、食材の管理がしやすいキッチンに整理することで、ローリングストックのような災害時に向けた対策も取り入れやすくなるかと思います。

~キッチンリフォームについて詳しく知りたい方へ~
Handymanリフォームコラム 2020年キッチン リフォーム 比較・注目ポイントのご紹介
https://handyman.jp/column/80320

(2)断熱リフォーム

在宅避難中、電気が使用出来ない状況でも、外気温の影響を受けにくくする断熱リフォームが効果的です。
断熱リフォームというと、天井や壁の裏、床下といった大規模なリフォームをイメージしてしまうかもしれませんが、実は在宅中でも1日でも工事可能な断熱リフォームもございます。
被災のタイミングが、もし真夏/真冬だったらということを考えて、日常の快適さも改善する断熱リフォームを検討してみるのはいかがでしょうか。

・窓ガラス交換
・内窓設置(2重サッシ・インナーサッシ)
・玄関扉交換

~断熱リフォームについて詳しく知りたい方へ~
Handymanリフォームコラム 断熱リフォームについて~内窓設置・玄関扉交換~ 
https://handyman.jp/column/81087


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以上、防災減災の為にリフォームで出来ることについてご紹介させて頂きました。
 
もちろんリフォームだけでは、十分な防災対策にはなりませんが、リフォームを通じてが『普段の生活をより快適に』かつ『災害対策にもつながること』を知って頂けるきっかけになりましたら幸いです。

リフォームご検討の際は、弊社までお問い合わせ頂けますようお願い致します。

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【参考】 省庁・自治体からの防災関連情報

まずは、お住まいの地域・土地における自然災害のリスクを知り、災害時に命を守り、怪我をしない為の行動を確認すること、災害後にはいかに平常時と同じように衛生面、健康面を保った生活を送れるかを考えて、備えることで、防災減災への取り組みにつながるかと思います。

災害時は、自助(自身の力で助ける)、共助(共に助け合う)、公助(公的な支援)の順番と言われています。
何が起きるかわからない災害、災害にあったら誰かが助けてくれるだろう、こんなに困っているのだから助けてくれるはずだという気持ちになるかもしれませんが、皆同じ状況です。

ただ漠然とした不安を持ち、なんとかなるだろうと何も行動をしなかったり、備蓄品を購入しただけで「安心」と思っていても、実際に起きた時の『安全』を得ることはできません。
どんな時に、どこにいる時に、何が起きたらどうする。ということを1つずつ考えていくこと、実際に試してみることで、本当の意味での『災害への備え』につながるかと思います。
平時より意識した備えを行うことで、災害時の影響や苦労を少しでも減らせるような対策に取り組むことが重要かと思います。

以下、省庁、自治体からの防災関連情報のURLですのでご参考頂けたら幸いでございます。

(1)住まいの地域・土地 における自然災害のリスクチェック
・国土交通省 ハザードマップポータルサイト
https://disaportal.gsi.go.jp/

(2)避難経路を考える
・避難場所情報(各都道府県・市区町村の避難場所情報をご確認ください)

(3)災害へ備える
・東京都防災ホームページ
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/index.html

・首相官邸 災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html

・農林水産省 備蓄実践アイディア 
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/attach/pdf/guidebook-3.pdf

・埼玉県 大地震に備える3つの取り組み
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0401/bousaitaisaku/documents/01_jijo20160620.pdf

・埼玉県 家具の固定方法
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0401/bousaitaisaku/documents/h2702kagukoteileaflet.pdf

・埼玉県 減災グッズ
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0401/bousaitaisaku/documents/checkristbousaiguzzu.pdf

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