今回は、ゴムシート防水のやり替え工事の様子を紹介します。
築30年程の木造戸建てのバルコニーです。
数年前より、バルコニーの床が膨れ上がってきたとのこと。
新築時からノーメンテのため劣化が進んでおり、シートに亀裂が入っている状態です。
雨水がシートの下の合板下地にしみこみ、合板が浮いています。
シート防水とは?
シート防水は、大きく分けて3種類あります。
●ゴムシート防水
耐用年数:約10~15年
合成ゴムをシート状にした防水シートを使用。
シート自体は黒色であることが多いですが、シート自体が着色されているカラーシート(塗装不可)もあります。
合成ゴムなので伸縮性が高く伸びがあり、下地の亀裂にも柔軟に追従します。
“接着剤” と “粘着テープ” によって張り付けるため、接着剤の耐用年数が問題になってきます。
●塩ビシート防水
耐用年数:10~20年
塩化ビニール樹脂で作られた防水シートを使用。
出隅や入隅にパッチが張りつけられていることが多いです。
シート同士を熱風で溶かして一体化できるため、下地調整がほとんど必要ありません。
元々堅い素材のため、柔らかくするために ”可塑剤” が添加されています。
可塑剤が気化してしまうと、硬くなって割れやすくなります。
●アスファルト防水
耐用年数:15~25年
アスファルトを含んだシートを使用。
表面に砂の層があるのが特徴です。
”アスファルト” と ”シート状の防水材(ルーフィング)” を層を重ねて防水層を形成する工法です。
気温や湿度の変化で膨張、収縮によるひび割れが起こると雨漏れの原因に繋がります。
バルコニー補修
膨れ上がっている床を部分補修し、全体的に耐水用合板を上貼りしていきます。
合板下地の下の垂木も、一部黒くなり腐食していたため補強しました。
今回も、ゴムシート防水を施工します。
既存の防水シートは剥がさず、12mmの耐水合板(タイプ1)を上貼りして新たな下地を造りました。
ゴムシート防水施工
いよいよ、防水工事です。
6㎡ほどの面積で2~3日ほどかかります。
先ずは、雨水を排出する穴(ドレン)に ”改修用ドレン” を施工していきます。
※ゴムシート施工・シート端部シーリング
※仕上げ塗装