キッチンリフォームを考えるのは夢が膨らみとても楽しいものです。新しいキッチンを使う自分の姿を思い浮かべて、幸せな気分になるということも多いのではないでしょうか。しかし、せっかくリフォームしたのに、かえって使いにくくなったりすることも多いものです。
なぜそういう失敗が起こってしまうのでしょうか。いくつかの事例を参考に皆さんのリフォームが失敗に終わらないよう気を付けてください。
1、作業スペースが少なくなった
L型キッチンにしたり、コンロを3口にしたり、シンクを大きくしたりと、使いやすさを追求してリフォームをすることはよくあります。ところが、キッチンのスペースは決まっているため、コンロやシンクが大きくなると調理スペースなどが減ってしまいます。その結果、シンク部分に調理途中のものを置いたりすることで洗い物がしにくくなる、という事態が発生することがあるのです。
2、収納が使いにくい
せっかくなので、たくさんの収納ができるようにと考え、大きなパントリーをつけたり、床下収納をつけたりすると、意外と使いにくい、ということがあります。大きな収納スペースはたくさんものが入る半面、奥のものが取り出しにくかったり、つい使うのを忘れてしまったりということが起こりがちです。特に天井に近い収納は、手の届く範囲を考慮したほうがいいでしょう。
3、油で床が滑る
キッチンの床材によっては、油がつくと滑りやすくなり、危険なものがあります。揚げ物や炒め物など、油は意外と広い範囲にはねるものです。床材を選ぶ場合には気をつけましょう。
4、移動で割高な料金になった
キッチンの形を変えたり、移動したりする場合、水まわりの工事のために予想外に料金がかかる場合があります。業者と相談する際に、どのくらいの料金がかかるのか、しっかり見積もりを取ることが大切です。
5、温度が高くて食材の保存が難しい
窓のないキッチンは暗いので、大きな窓を設置して明るいキッチンにしたい、と思ってリフォームしたところ、やたらと暑い、という場合があります。特に西日が差しこむ窓だと、真夏は暑くて料理しにくいうえ、食材が傷みやすい、という状況になりがちです。日差しや気温、風通しなども考慮して、もし問題があるようであれば冷暖房や日よけをつけるなどの工夫が必要になります。
6、冷蔵庫が買い換えられない
最近の家電は10年程度で買い換えの時期が来ると言われます。特に冷蔵庫は大きくて重量もあるため、狭いと入らないということもあり得ます。置く場所のサイズはもちろんですが、扉や引き出しを開けたサイズ、冷蔵庫を入れる通路の幅など、前もってきちんと調べておきましょう。
7、ゴミ置き場がない
特にゴミ分別が細かい地域では、それだけたくさんのゴミ箱のスペースが必要になります。通路に置くようになると不便ですし邪魔ですから、置くためのスペースは確保しておきましょう。
8、対面式にしたら狭い
対面式のキッチンは必要な面積が広いため、狭いキッチンに作ると調理スペースや通路が狭くなり、使いにくくなるということがあります。
9、使わない食器洗い乾燥機
食器洗い乾燥機は片づけが簡単になるので、特に忙しい方には便利でいいものです。しかし一方で、家族の人数が少ない場合など、手洗いでさっと済ませたほうが簡単という場合もあります。また、デリケートなものや焦げ付き汚れなどを洗うのはあまり得意ではないので、結局あまり使わない、ということもあります。
10、キッチンとLDを一空間にして失敗
料理しながら家族と触れ合える、ということで、キッチンとLDを一空間にした場合、キッチンの煙などがもれたり、逆にテレビや会話の音がうるさかったりと、近すぎる結果としてのデメリットが出てくる場合もあります。
キッチンリフォームは、大きな工事になります。使う人の動き方やそのために必要なスペースなどを考えて、満足いくキッチンを作ってください。