近年の浴室のリフォームでは在来工法の浴室からユニットバスに変更するケースが多く見られます。そこで今回は、ユニットバスの選び方の基本からサイズ感など様々な視点で考察していきたいと思います。
ユニットバスのサイズ
まずユニットバスはシステムバスとも呼ばれ、特徴として工場で浴槽、壁など部分別に製造し現場で直接組み立てることでパーツやオプションを自由に選べることがメリットです。
サイズ表記が1216や2050など分かりにくいかもしれませんが、これは浴室の内径の幅と奥行を略した表記のことで、例えば内径が120cmで奥行が160cmであれば「1216」と表し、全てのメーカーが共通してこの表記を使っています。内径の寸法ですので、実際に浴室内の幅と奥行きの2辺の長さを測る必要があります。
坪表記で0.75坪は1216又は1317が対象になり、同じ坪数でも数値が違うので注意が必要です。注意すべき点は内寸は同じでも商品によって外寸は違うので同じサイズ表記でも実際には入らないケースがあることです。壁を壊す場合は外寸を気にする事はありませんが、マンションや複合住宅の場合は難しいです。また壁を壊せば解体や補修費用もかかりますので業者とよく相談してください。業者によっては配管や出窓をつけるなどの工夫できる範囲内で更に広くする事も可能です。業者と打ち合わせする際には内寸を自分で測っておくと話がスムーズに進みます。
組み立てると言っても全ての浴室で設置できるとは限りません。搬入方法や構造によっては難しいケースもあり、設置できても費用が高額になる可能性もあります。例えば搬入の場合に部品を分解した状態と言っても、ある程度の搬入経路の広さが必要です。間口が幅65cm以上・廊下などの曲がり角は幅75cm以上は最低限必要になるため、浴室だけのリフォームで他の部分はそのままの場合は特に気を付けるポイントとなります。構造の事例では柱が浴槽の角に飛び出していたケースや屋根の傾斜などがあり、形状が箱型ではないケースがあります。
他には浴室の床が劣化しているなど構造上に問題があれば補修費用が加わるケースも考えられるので、古い住宅の場合は要チェックですね。それぞれの住宅によって事情が様々ですが、業者を選ぶ時のポイントは慣れた業者であるかどうかになります。色々なパターンを熟知していれば様々な悩みにも対処する術を知っていますので、施工実績なども業者を検討する時の参考にしてください。
ユニットバスを選ぶときのポイント
ユニットバス本体を選ぶ時の最大のポイントは家族構成です。介護が必要な高齢者や小さな子供がいて一緒に入る場面が多いケースでは洗い場が広い方が便利ですし、他にも浴槽が入りやすい高さか・出入り口の広さは十分か・段差の有無・手摺りの位置や方向は使いやすいか・床は滑りにくい素材か・床が冷たくないかなどチェックすべきポイントはたくさんあります。
水栓が出っ張っていないかも大事です。今まで使ってきた浴室の不満点を挙げて、不満を解消できる浴室を選ぶ方法も良いかもしれません。また、ユニットバスの大きなのメリットのひとつは暖房乾燥機などのオプションを費用を抑えて簡単に取り付ける事ができる点です。
音楽のスピーカーやテレビなど湿気の多い浴室で楽しめなかった機能が付けられるので入浴が楽しくなります。自分が欲しいと思う機能が付いているか、オプションで付けられるのかで選ぶのもいいでしょう。サイズが心配な時は「狭くてサイズも測ってみたら足りないかもしれない」と思った時でも必ず一度業者に相談してみましょう。規格サイズが入らなくても狭小サイズに対応しているタイプもありますので勝手に判断せずに相談することで解決策がでるかもしれません。
多くは規格品ですのでショールームに飾ってあり、実際に手で触ったり感触を確かめる事ができます。種類も豊富でサイズ展開も幅広く、どれにするか迷ってしまうかもしれません。まずは自分の家の浴室サイズで探してみましょう。