最近は、都市部でも熊の目撃情報を耳にするようになりました。
昔に比べて、熊出没のニュースを目にする機会が増えていますが、熊の個体数自体が急激に増えたわけではないそうです。
里山の森林回復や狩猟圧の変化などにより全国的には個体数が増加傾向にある一方で、山の環境変化や餌不足などから、人との接点も増えていると言われています。
また、日本にいる熊は、「ヒグマ」と「ツキノワグマ」の2種で、ヒグマは北海道、ツキノワグマは本州・四国に分布しているとのこと。
九州には生息していないのですね。
調べてみますと、九州のツキノワグマは、2012年に環境省が絶滅を宣言していました。
九州は熊が好むブナなどの落葉樹が少なく、生息環境が整わないため、古くから熊の個体数が少なかったと考えられています。
では、九州ではそれほどまで数が少ない熊なのに、なぜ「熊本県」という熊を冠した地名があるのだろうか、疑問に思いませんか?
実は、「熊」そのものとは、あまり関係がないようです。
大昔は、熊がたくさんいたのでしょうか?
どうやらそうではなさそうです。
元々、熊本は「隈本」という地名で、この地を治めた加藤清正が新しい城(熊本城)を築いた際に、地名を「熊本」に改めたそうです。
その理由は、「こざとへんに畏(おそれる、かしこまる)」と書く「隈」の文字は、武将の居城の名称として相応しくないと考えたためで、代わりに勇壮な「熊」の字をあてたそうです!
さすが虎を退治した加藤清正ですね!
元々の隈本の「隈」という字は、「山や川が曲がりこんだところ。また、奥まったところ。すみ。」という、まさに地形を表す意味を持っていました!
有名な、「熊野古道」も、もとはこの「隈」という意味が転じたもので、熊がたくさんいるということではなく、「山や川が曲がりこんだところ。また、奥まったところ。」という地帯であるということですね!
では、我が埼玉県の「熊谷市」はどうでしょうか。
そもそも熊谷市は、小麦畑が広がる地域であり、山林地帯という印象ではありませんので、名称の由来は、熊の出没や、山間部に由来する地名というわけでもなさそうです。
こちらも調べてみますと、諸説あるようですが、武蔵国熊谷郷を本拠とした武士・熊谷直実一族に由来するようです。
熊谷次郎直実は、源平合戦の一の谷の戦いにおいて、平敦盛を討ち取った人物として有名です。
源頼朝をして「日本一の剛の者」と言わしめました。
直実はその後、武士の所業の罪深さに気づいて出家したとされ、郷土の英雄として語り継がれ、地名となっているとのことでした。
英雄の名前を冠した地名、誇らしいですね!
いろいろ調べてみましたが、全国で「熊」が付く地名の多くは「隈」の意味の地名が多く、熊がたくさん出没するという意味の地名はほとんど無いようです。
しかしながら、昨今あちらこちらで熊の出没が見られますので、特に山林地域に行く際は、十分に気を付ける必要がありますね!
